園長のひとりごと

また明日も(祝卒園)
2022-03-28
「バイバ~イ」子どもたちの声が玄関に響きます。いつも耳にする日常的な別れの挨拶ですが、先日は「今日は帰るけど、また元気で会おう。そして・・・♪」とお互いが意思統一を図っているように聞こえました。保育園では色々なことが起こります。悪口を言い合ったり、順番を取り合ったり、でも帰るときは「バイバイ」の一言で、また元気で会えること、仲良く遊べることを約束します。もし翌日、友だちが休みであれば、心配になり先生に尋ねたりもします。4才・5才は、まだまだ子どもです。しかし、その心には大切なものが、すでに沢山備わっています。「自分は一人ではない。喜び、悲しみを友達と共有している。そしてそれは周囲にも認められている。」バイバイの一言ですが、そこには自信、そして立派な社会の成立を感じました。「まったく、最近の若者(子ども)は!」・・・よく聞くフレーズですが、結構、逞しく、また誇らしく、成長していますよ。ではまた明日♪
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賢く育てる
2022-02-27
 現在、ロシアがウクライナに軍事侵攻しております。真実は解りませんがとても残念なことです。このような状況を踏まえ、あらためて教育とは何か?未来へ向けて子どもたちに伝えたい事とは何か?以下「賢く育てる」を再掲させて頂きます。・・・いつの時代も、我が子を賢く育てたいと願う親の気持ちは不変です。書店では「子どもを賢く育てる方法」等の書籍が、彩り豊かに本棚を賑やかしています。子どもを賢く育てたい、それも0才の時から、賢くなってほしいと願う親の目的はどこにあるのでしょうか?早くお喋りしてほしい、ひらがなを覚えてほしい、そして書けるようになってほしい。思いは様々、願いも様々、後から後から出てきます。小学校へ入学すると当然、子どもの成績が気になります。国語、算数、理科、社会、そして英語に道徳、記憶力、理解力、想像力、あれもこれも「賢くなぁれ」と心のなかで念じつつ、今日も宿題のお手伝いに精を出します。そして受験、進学、受験、進学。親の!?願いが叶い某有名大学入学試験に見事合格しました(涙涙)。「おめでとう!努力?実力?いやいや親のおかげでしょ!何はともあれ、うちの子、賢く育ちました。大学を卒業したら一流の会社に就職して、不自由のないGOOD LIFEを♪子育て完結、お疲れ様でした。老後をよろしく」これが賢くなってほしいと願われ、生まれた時から惜しみない援助で育てられてきた子どもたちの最終目的地なのでしょうか?いいえ!賢く育つとは、覚える力、成績をとる力が育ったことではありません。賢く育つとは、「平和」を知って育ったということです。人間はお互いに助け合う互助関係が必要不可欠です。一人の人間としてすぐ隣をみて下さい。みんな誰かに助けられています。私たちは決して一人では生きて行けない存在なのです。しかし人は争います。過去を振り返っても我々は大小様々な争いを繰り返して来ました。現在も資源の為、領土の為、そして信仰の為、各地で争いが頻繁に起こっています。人は一人では生きられない、でも憎しみ、妬み、争いが無くなることはありません。「賢く育てる」とは、争うという不合理な行為、その矛盾を説き、争いのない世界の実現に様々な形で、貢献できる志を子どもたちに芽生えさせるということです。安心できる生活、愛されていることへの自覚、認められ、信頼されることからの自信、これらを土台に、感謝できる心、謙虚な心、敬う心を育てていく。これが教育であり、子どもたちを本当の最終目的地へ導く、大人の使命なのです。子どもの成績が欲しい!GOOD LIFEをさせてあげたい!親として至極当然の願いです。しかしそれらは過程です。賢さのゴールは平和にあります。子どもたちは無限の可能性を持っています。生まれた時から、あれもこれも「賢くなぁれ」と念じると共に、平和、幸せを祈れば、賢く、そして平和、幸せを知る子どもが育ちます。家庭は世界の縮図です。家族の平和、子どもの幸せは、必ず世界の平和、人々の幸せに繋がっていきます。戦争のない世界の実現は、我々の家庭から始まっていくのです。是非、子どもたちを「賢く」育てて頂きたいと思います。未来のために、平和のために。PEACE
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スポンジ・・・?
2022-02-09
 乳幼児期の子どもたちはスポンジのように、様々なものをよく吸収すると云われます。「末は博士か大臣か」最近では聴かなくなりましたが、一昔前、子どもの秀でた発達力を褒め、からかう言葉もありました。確かに子どもたちは、生まれた直後から周囲の環境にある様々なものを吸収して成長します。それはまさしく乾いたスポンジがあっという間に接触した水分を吸い取るかの如くです。しかし、それも大概は一時のこと、年齢を重ねるにつれ、急激な発達力も記憶力も陰を潜め、大人たちの思い出の一つとなります。でもこれ見方を変えると、環境のほうが枯渇して吸収できるものが周囲から無くなってしまったのかもしれません。人間には知りたいという欲求があります。学ぶという姿勢も常に秘めているものです。私も自問します。子どもたちの吸収力を維持、継続させるには?枯渇しない環境とは?・・難↓大人も努力が要りそうです。一方親子間には枯れず湧き続けるものも存在します。それは愛情です。親が子を思う愛、子が親に寄せる愛、これらは通常の環境であれば枯れることはまずありません。特に乳幼児期の子どもたちは無限に愛情を求めていますので、しっかりと応えてあげてください。親から受ける愛に多過ぎることはありません。しっかり身体を、そして心を抱きしめてあげてください。しかし「自分で出来ることは自分でする」は重要なポイントとして忘れないでください。子どもたちに必要なものは愛であり、甘やかし、過干渉ではありません。乳幼児期の子どもたちは、繊細で柔らかく、弾力もあり、吸収力も抜群ですが、決して単純な構造はしていません。その発達を例えるならスポンジではなく「無限に広がり続ける宇宙」です。未知に溢れ、冒険、奇天烈、苦悩がある。併せて発見、達成、感動が進化を促し、魂を強化する。子どもたちは、計り知れない可能性を持ち、夢を現実へと導く、未来への希望なのです。
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一世紀
2021-12-06
 Happy Birthday♪毎年多くの先輩方々が、遥か一世紀の時を経て、祝100歳のお誕生日を迎えられている。総人口に対して65歳以上の人口割合で世界一、平均寿命でも世界一、日本は今、超高齢社会の先頭を走っている。年金、医療費、社会保障、多くの問題が見通しの着かぬまま膨らみ続ける側で、平均寿命は着実に100歳へ向っている。もし自分が祝100歳を迎えたなら・・・。「三つ子の魂百まで」生まれて約3年間の成長が、その後の人生に、深く長く影響を及ぼすという古くからの諺である。しかし今、世界では「三つ子の魂」3才までの重要性は、単なる諺や神話ではなく、事実として認識され始めている。ここで質問Q今現在、3才までの「何か」が生かされ、今日の活躍があると実感している大人はどのくらいいるのだろう・・・回答Aそれは限りなくゼロに近いと思われる。しかし、事実「三つ子の魂」と呼ばれる力は存在する。果たしてそれは何なのか。身近なパソコン・スマホで例えると、その力とはOS(オペレーティングシステム)、生後約3年間は、このOSを懸命に作る期間であり、APP(アプリケーションソフトウェア)をインストールする時期ではない!最初にしっかりとした良質なOSを持つことで、その後インストールされる様々なアプリは、的確、適切に動作し、またバージョンアップ、アップデートもスムーズにこなすといったところではなかろうか。では話を人間に戻し、具体的に良質な脳本体(OS)は3年間でどのように構築され、魂が宿るのか?この期間で重要なこと、それは「身体操作」の上達、そして「初体験」から得る感動である。指先が繊細に動くようになる、世界をしっかりと見る、いろんな音、声を聞く、はじめて触れるものから感じる感触、すべてが新鮮で自由で、この期間に訪れる感動は測りしれない。これら感動の1つ1つが大切な部品となり、脳本体をコツコツと作っていくのだ。またこのことを踏まえると、子どもたち、特に3才未満児の1分1秒で変化する一挙手一投足の本質も同時に見えてくる。その小さな身体、幼き瞳は、高性能で長期保証の脳構築を目標に、絶え間なく動き、周囲に目を光らせ、感動を探し回っているのだ。時には汚れ、時には怪我をし、そして怒られながらも懸命に部品を集めまわり、3年間でしっかりとした基本的土台を自らつくり、後の人生に備えようとしているのだ。(!驚!)ではこの重要な期間、我々大人は何をすればよいのか。それは脳構築の部品となる感動体験を少しでも増やす為、発達に応じた適切な環境を整えること、また内なる力だけでは叶わぬ、外界との関わりは、子どもをしっかりと抱きかかえ同じ目線、気持ちで感動を共有することだ。大人と共有できた感動は子どもたちに深く伝わり、また新たな感動を生んでくれる。子どもの笑顔は、幸せな未来をつくる大事な部品であることを理解し、認め、関わり、感謝し、その瞬く間に終わる貴重な時間を大切に過ごす。これが子どもたちの成長に重きを置いた大人の3年間、魂作りへの助力である。この先、必ず台頭するであろうAIにも負けぬ良質なOS(脳)を乳幼児期に構築し、その後は置かれた環境のもと様々なアプリ(知性、知識、技術)を自らの意志でインストールし、アップデートし、心豊かに過ごせる近未来♪「三つ子の魂百まで」一世紀先まで通じる魂が、喜びと幸せのなか、すべての子どもたちに宿り、育まれることを心より祈り願う。
 
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非認知能力
2021-09-06
 全国で新型コロナウイルスが猛威を振るっています。そのなか、耳を疑うようなニュースも多々聞こえてきます。今、乳幼児期に大切なのは非認知能力を養うことだとよく言われます。非認知能力とは人間としての内面力、人と関わる力のことで、テスト等では計れない力の総称です。ネットなどで詳細をご覧頂けるとお感じになると思いますが、ごく普通、当たり前のことが列記されています。しかし、この各能力を大人になって改めて習得しようと考えた時、その難しさに気付かされます。「鉄は熱いうちに打て」と云われますが、大人となり冷えて固まった状態では、新たな能力の習得に困難なことは多くあります。乳幼児期に自然と生活のなかに存在し、意識することなく心身に入り、その後生涯の力となる。この先、子どもたちにどのような世界が待ち受けているか想像できませんが、内面の力、人と関わる力は、乳幼児期に身に付ける必要があるとても重要なスキルです。今も昔も、子育て・教育とは、未来を見据えてされるべきものだと改めて強く感じます。
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