園長のひとりごと
言葉
2019-07-06
言葉は、時が来れば自然に出るものではありません。言葉は「憶えて披露する」ものなのです。子どもたちは、日々、様々な言葉を憶えています。そして、それを披露する場所を求めています。大人は、この状況で何をすれば良いのでしょうか?それは、披露できる環境をつくってあげることです。子どもたちは、大人と違い、言葉を発することに、多くのエネルギーと、集中力を必要とします。言い換えれば、お話しするときは、お話しに集中できる環境が必要になります。何か別のことをしながら、又は、何か気になるものを見ながらでは、話すことにエネルギーを集中できないので、言葉は口から出て来ません。可愛らしい声、言葉は、もうすぐそこまで出て来ています。テレビを消し、スマホを置いて、懸命に話そうとする子どもたちの言葉に、笑顔で耳を傾けてあげてください。
言葉
2019-07-06
生後1年前後で、子どもたちの口からは、言葉が出始めます。お母さんお父さんが感動する瞬間です。その後も成長とともに様々な言葉を聞かせてくれるようになります。時には、「も~静かにして」と思うこともありますが、その姿、成長に、我々大人は、少し安心します。しかし、この言葉の発達、成長を自然的なものと認識してはいけません。子どもたちは、生まれた直後から聞くことに集中し、言葉を憶えていきます。そして身体機能の発達を待って、憶えてきた言葉を発するようになります。「憶えた言葉を発声する、憶えてない言葉は発声できない」至極当然のことですが、この第一段階を理解しないで、言葉を成長とともに自然に出てくるものだと考えてはいけません。大人のスピーチ同様、「憶えて披露する」は、生まれたときから始まっているのです。
早く!早く!
2019-04-03
修学前の子どもにかける言葉ランキング堂々の第一位は「早くして!!」ではないでしょうか? 朝の起床から早く早く、朝食、トイレ、洗顔、着替え、早く早く、靴を履いて車に乗って、保育園についたら早く降りて、早く靴を脱いで、早くお部屋に入って『行ってきま~す』よくある朝の光景です。我々も保育園で「早く」…よく言ってしまいます。とにかく大人は子どもに「早くして」を連呼しています。でもその『早く』は正しく使えているのかな?・・・ふと思う時があります。今は本当に急いでる?時間に追われてる?それとも口癖!?そもそも大人と子どもは身体の大きさ、歩幅、器用さ、バランス、いろいろと違います。「早く」と急かされても早くできない場面も多々あります。もう一度子どもたちをよく見て下さい。その時、子どもたちは何をしていますか?本当に早くが必要な場面ですか?もしその場面が子どもたちにとって「学び」の時であれば大きな損失となることもあります。ゆっくりのなかにも、しっかりとした眼差しで丁寧に活動しているのであれば、それは「学びの時」かもしれません!?ほんの少しだけ、子どもたちに時間をあげてください。大人には長い待ち時間?も、集中している子どもたちにとっては「えっもう私の時間は終わったの?」という感覚だと思います。「早く早く」と言う前に、「私、今、本当に急いでる?」と自分に問いかけてみて下さい。(注)でも「電車が行っちゃう!!飛行機が飛んじゃう!!」時は、待ってくれませんので本気で急いで下さい。「会社に遅刻しちゃう!」毎日の家事大変お疲れ様ですが、もう少しだけ「早く」寝て、もう少しだけ「早く」起きてください。「早く」の使い方、使う場面を間違えませんように、私も自分に「早く」言い聞かせたいと思います。
進化と成長
2019-01-05
長きに亘る人類の進化を縮尺し、一人の人間の成長に当てはめた時、人類がどのようにして進化してきたのかを振り返ることで、人はどのような過程をたどれば、成長していけるのかを知ることができる。人類を進化させた大きな要因は2つ。それは言語と道具である。言語の発達でコミュニケーションをとることが可能となり、集団として生活し、助け合いが生まれた。そして道具を使い、効率を上げ、生活を豊かにしながら、人口を増やしていった。また同時に言語と道具を使うことが、脳を刺激し、肥大化させていった。この人類進化の始まりを、一人の人間の成長に当てはめた時、乳幼児期に必要な生活形態が自ずと見えてくる。それは早期の言語による関わり、そして道具を使うことができる環境設定である。進化と成長、時間の規模は大きく異なるが、この2つの要素が脳を強く刺激し、成長させることに変わりはない。そして光、闇を知り、気温、季節を感じ、時、数、量と不変の真理を学んだ後、高度なものに発展していく進化過程も、現代の子どもたちの成長に当てはめることができる。これからいくら時代が進んでも子育てに最新式は無く、有るのは、しっかりと辿った過去、現在から未来はつくられていくという事実だけである。進化の歴史には何万年も続く様々な試練、困難があり、それを乗り越えて現在がある。縮尺した一人の人間の成長に置き換えれば、何万年は数日である。今日からでも遅くはない。現在を見直すことは、必ず豊かな未来へつながっていく。
幼児期の学び
2018-11-16
子どもたちは、日々、感動を求めています。幼児期の学びとは、記憶ではなく、感動、幸せの数で作られていきます。だからといって、多種多様な感動が必要なわけではありません。同じ絵本、同じ景色、同じ食べ物、子どもたちは、自分が好きなことで何度も感動します…してくれます。決して忘れてしまったわけではなく、「もー知ってる」という記憶は、一旦置いて、感動を優先しています。そして、この感動という学びの証しは、表情と眼差しを見ればすぐに解ります。子どもたちの笑顔は、学びの成功を教えてくれます。幼児期の過ごし方、幼児教育ということを難しく考えず、子どもたちの段階的な発達を理解して、笑顔を目標に、優しく、ゆとりのなかで、行動、いたずら!?を見守ってあげてください。それが、子どもたちにとっては、一番の幸せであり、学びだと思います。「おーでたー。おー見えたー。う~ん美味しー。」繰り返される感動、繰り返される笑顔♪我が家だけの幼児教育を、ぜひ子どもと一緒に見つけて下さい。