園長のひとりごと

受け継ぐ姿
2024-10-11
 「お母さんによく似てるね~!お父さんにそっくりだね~!」親子が頻繁に耳にするフレーズです。子どもの容姿が親に似ているのは遺伝子的に当然なのですが、話し方、気性、テンポまでもが幼き頃から日に日に親に似ていきます。子どもは親を模倣しながら成長しますのでそれも納得です。しかし就学前の子どもが意識的に真似れる領域を超えて親子は似ていきます。なぜ?・・・その最たる理由は「子どもたちの脳には、保護者の方のあらゆるデータがしっかりとインプットされ、一人の人格として確立され、存在している」からではないでしょうか。ではその証明となるもの、それは・・・夜にみる「夢」です。子どもたちはしっかりと夢を見ます。当然です。その夢の中でも子どもたちはしっかりと保護者の方と関わり、会話を楽しんでいます・・・?しかも内容は覚醒時(日中)のリピートではなく、フレッシュでオリジナル、まったく新しいものです・・・?!そうなんです。子どもたちは、脳という超高性能コンピューターで、場所、人、会話を合成処理し、オリジナルなコミュニケーションを夜な夜な作り上げているのです。これは驚異的な能力です。そしてこの能力は覚醒時に関わる頻度、質に比例して、精密、精細にその人物像を夢に反映できるという特徴も有しています。子どもたちの潜在意識には、保護者の皆様が、一人の人格としてしっかり存在し、夢のなかで自由に活動している(させられている)のです。夢とは、初めから終わりまで、個人が作り上げるフィクションです。しかし、そのなかの登場人物は細部に至るまで現実そのもので、お母さんが登場すれば、お母さんが話しそうな内容をお母さんの口調とテンポ、しぐさでそのフィクションは構成されます。お母さんの姿で、話し方、しぐさはお父さんというようないい加減な作りではありません。日常生活で得たあらゆる情報を自分なりに処理し、夢のなかでも保護者の方と新鮮な関わりをする・・親としてそれはスルーしてほしい姿かもしれません、また正確な処理ではないかもしれません。しかしこれが「親から子への魂の伝達」、良くも悪くも親子が似てくる理由だと思います。もう少し想像を膨らませると、夢のなかに人気タレント、又は芸能人が現れ、会話し「この人はこんな話し方するんだ・・?」と思っていたら目が覚める、という経験も大人になるまでには一度はあると思われます。これは登場人物の人格が推測の域を超えておらず、「何か変だな~?」と脳が混乱し目覚めるのではないでしょうか。話を子どもに戻しますと、今晩、子どもたちの夢にyoutubeの動画や何か怖~いもの、またゲームやそのキャラクターが出てくるのであれば、今日はそういう日だったのです。しかし、その夢は、像と人格が一致しておらず、情報量も少なく、一方的な関わりから構成されているので、上記タレントの夢と同様です。たまにみるこのような夢は楽しいものですが、これが日常的に長期間継続されるようであれば子どもたちの脳は、現実に関わりを持ったリアルとは異なる虚像に侵食され、親から受け継ぐはずの姿、魂の成長、人格形成は迷走をはじめます。昨晩、あなたの子どもはどんな夢を見たのでしょう。きっと子どもたちは夢の中でも、あなたと出会えることを楽しみに♪今晩も安心のなか眠りにつくことでしょう。子どもはあなたに似てますか?それとも・・・。
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感じる心
2024-07-08
 幼児期を学びという視点からみる場合、感じる心はその核となる重要なポイントです。見て感じる、聞いて感じる、触って感じる、空気を感じる。人は感じて行動します、発言します。逆説すると人は感じなければ行動出来ません、発言出来ません。この「感じる」が、最も躍動するのは、ご想像の通り乳幼児期に他なりません。あなたの目の前にいる子どもたちは、今、何を感じていますか、また何を感じていると想像できますか。学んでいるかな?ではなく、感じているかな?です。乳幼児期の学びは知識からではなく、感じる心から生まれるものです。子どもたちは感じています。あなたの行動を、あなたの言動を、あなたの空気を、そしてあなたの存在を。見せてあげてください、聞かせてあげてください、感じさせてあげてください。子どもたちは常にあなたから、そして世界から何かを感じようと目を光らせ、耳を澄まして、成長の時をうかがっているのです。「感じる」はビッグイベントです。親子で共に喜び、共に笑い、感動を共有しながら、子どもとの学びをお勧めください。
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勇者よ
2024-03-27
 世の中、基準(標準)だらけです。ちなみに基準とは「ものごとの基礎となる標準。比較して考えるためのよりどころ」といった感じです。しかし基準は決して不変的なものではありません。もちろん、変わらないもの、変えてはならないものも沢山存在しますが、変えることで進歩すること、未来へ繋がることも多く、その変化に消極的になり過ぎると大きな損失を生むこともあります。ではその基準、どのように変えていくのでしょう?実はこれ、変えようとして変わるものではありません。今の基準を上回る何かが出現すればそれは自然と変わるものなのです。その出現に必要なのはズバリ!経験です。見て・聞いて・触って・感じて、これらは生後すぐにスタートします。お家のなかでは絵本や積み木、ブロック、外では滑り台、ブランコ、砂場、いろんな場所でいろんな物を持って、いろんなことを感じながら、いろんな経験が待っています。そしてゲーム的ではありますが、冒険を重ね、経験値(EXP)を増やしていきます。経験値は冒険の頻度、質に比例してグングン上がり、柔軟な発想と創造力、楽しむ姿勢も自然と身に付きます。そしてあるとき基準を変える何かが出現するのです。もうお解りでしょうが、これまでの話し、世の中の基準、固定概念をぶっ壊せという激しい話ではありません。ここで言う基準とは自分の中にある基準「自分基準」のことです。人はみんな自分の中に基準を持ち、そのなかで考え、行動しているものです。しかしその基準は必ずしも不変ではなく、それを塗り替えることこそ学びであり成長なのです。人間は生後からの多岐にわたる経験をベースとし、その時々で最適な基準を自ら生み出せるよう、そして成長できるようあらかじめプログラムされています。これからの世の中は多種多様、千差万別、十人十色が主流となりそうですが、どのような環境に置かれても「経験をベースとした成長」というこちらの姿勢は不変です。これからも子どもたちは次々と難局を乗り越え、自分の基準を新たにすることでしょう。
保護者の皆様、勇者の冒険はまだ始まったばかりです。心配、不安、往々にあると思われますがその力、その成長を信じ、疲弊した時は温かく癒やしてあげて下さい。それが勇者を支える親のポジションです。近い未来、勇者は成長を遂げ、逞しい姿をきっと私たちに見せてくれることでしょう。いざゆかん!今日も明日も明後日もレベルアップの音が至る所で鳴り響きます。定番RPGの擬音語で締めさせて頂きます。♪テレレレッテッテッテー♪
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未来のために
2024-01-13
 2024年1月8日成人の日、14年前の卒園児の保護者の方から写真付きのメールを頂きました。そこには大きく、逞しく、そして美しく成長した2009年度卒園児たちが写っていました。就職して社会に貢献している子、進学し学業に励んでいる子、道はそれぞれ違いますが、その大きく成長した姿に感動と感謝が溢れました。我々、保育関係者は今現在の成長に焦点を当てがちですが、あの卒園から14年経った子どもたちの姿を目の当たりにし、子どもたちの未来の為に、乳幼児期と呼ばれる今をしっかりと関わることへの重要性をあらためて感じさせられました。ご家庭での大きな愛、集団生活からの社会への導き、そして友の助力、これらの関わり、環境は人格形成の土台となり、必ず本人の助けとなる重要なものなのです。「目の前の幼き命が大人と呼ばれるとき「しっかりと生きる」が出来ることを目標に、我々は今を大切に関わらなければならない」二十歳になった卒園児から教わり、新年がスタートしました。祝成人♪GOOD LUCK
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成長とは
2023-10-03
 出来ることが増えていきます、しなくなることも増えていきます。成長とは、そういうものです。子どもたちは今を懸命にそして未来に期待を持って生きています。毎日の習慣のように思えた行動も、習得できれば過去のもの。いつでもどこでも出来るので、繰り返す必要はなくなります。出来なくなった!?忘れちゃった!?ではありません。もう覚えちゃった♪なのです。幼くも懸命に頑張っていたあの姿、表情も無事満期を迎えました。少し寂しくなりますが、成長とは、そういうものです。出来ることが増えていきます、しなくなることも増えていきます。幸せは今、しっかりと感じてくださいね♪
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